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車に長期間乗らなかった場合に注意したいトラブル

最近お車には乗られていますか?
わたしは予定していたレジャーがキャンセルになったりで、昨年から車に乗る機会がずいぶん減っています。

「乗らなくても、エンジンだけは掛けた方が良い」とか、「一瞬でもエンジンをかけた方が良い」など聞いた事はありませんか?

昔の車(キャブ車)は、長期間エンジンを掛けずにいるとキャブに目詰まりが発生し、エンジンが掛かりにくくなる事から、「一瞬でも・・」という言葉ができたのかもしれません。インジェクションに変わった今でも、噴射ノズルが詰まる事が稀にあるため、定期的にエンジンを掛けた方がいいですが、実際のところ一瞬ではコンディションを保つのは難しいです。

今回は、車に長期間乗らなかった場合、車体にどのような事が起きるのか、久しぶりに乗る時にはどのような事に気を付ければ良いのかご紹介したいと思います。

バッテリー

エンジンを長期間動かさない場合、もっとも影響が出るのはバッテリーではないでしょうか。
ご存知の通り、バッテリーは自己放電します。ストックした電力が自然に減っていく現象ですが、エンジンを掛けない状況が長く続くとバッテリーは充電されず、自己放電だけが続き、セルを回す電力が低下します。
セルが回らず「エンジンが始動できない=バッテリー上がり」となります。

またバッテリーは寒さに弱いです。
バッテリーはバッテリー液が化学反応を起こし電気の充電、供給を行いますが、気温が下がると化学反応が鈍くなりバッテリーの性能が低下します。
ストックした電力が弱くなり、電圧も低下するため、セルが回らずバッテリー上がりとなります。

 

タイヤ

タイヤも長期間動かさない場合、自然に空気圧が抜けます。一般的には、1ヶ月に5~10%低下すると言われています。
動かしていても低下はしますが、長期間乗らなかった場合、こまめに確認する事を忘れ、低下した状態で走らせる可能性が高まります。

またタイヤも冬に大幅に空気圧が低下します。タイヤの場合は気圧の変化に伴う低下です。
夏は空気の膨張に伴いタイヤの空気圧も高まります。冬は逆に寒いので、空気が収縮しタイヤの空気圧が低下します。

空気圧が抜けた状態で走行すると、タイヤ本来のパフォーマンスを発揮する事ができません。
そして、タイヤが潰れた状態ですので、段減りと言われる編摩耗がおきます。最悪の場合、タイヤがリムから外れる可能性もあります。

 

オイル類(燃料含む)

まずは、エンジンオイルですが、長い期間エンジンを掛けなかった場合、エンジン内のオイルが流れ落ちます。
週1などのペースでエンジンを掛けている場合は、流れ落ちることは少ないですが、数か月にわたりエンジンを掛けていない場合は、流れ落ちる可能性が高くなります。

また、エンジンだけではなく、デフやトランスミッションにおいてもオイルが潤滑しているため、長い期間動かしていないとエンジンと同じ現象になります。

普段は意識していませんが、燃料のガソリンにも賞費期限があります。
エネオスやエッソなどにガソリンを供給しているJXTGエネルギーは「ガソリン・灯油・軽油は6カ月程度」としています。
ガソリンは空気に触れると揮発成分が飛び燃焼しづらくなります。
保存条件にもよりますが、1年くらいから劣化が始まり、2~3年でドロドロの状態になると言われています。

 

長期間乗らなかった場合は乗る前に車のコンディション確認を

車を長期間動かさなかった場合、上にご紹介したような事が起こる可能性があります。
バッテリーは、エンジン回転数が2000rpmから発電量が安定するので、一瞬エンジンを掛けただけでは、十分な電力を蓄えることができません。
コンディションを保つ為には、少なくとも30分以上は走らせる事をおすすめします。

タイヤも空気圧が減った状態で停車したままですと、変形したままになるためタイヤに負担をかけます。

エンジン内部にはオイル漏れを防ぐためにゴム製のオイルシールがあります。
オイルシールは温まった状態で本来の性能が発揮されます。
エンジンが冷えている状態では、本来の性能が発揮されず、オイル漏れが発生する可能性が高くなります。

 

お車に長期間乗らなかった場合は、乗る前にまず車のコンディション確認をおすすめします。
当店では、一般整備の他に、長期間乗らなかった場合のコンディション確認も行っていますので、お気軽にご来店いただければと思います。
 

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